「ベーキングパウダー」について
「ベーキングパウダー」の主成分は「炭酸水素ナトリウム (重曹) 」です。
では、「ベーキングパウダー」と「重曹」では、何が違うのでしょう?
今回は、「ベーキングパウダー」と「重曹」、2つの性質のちがいを 調べてみました。
ベーキングパウダーの性質
★ 結論から言います。
「ベーキングパウダー」は、重曹のガス発生反応をコントロールするための「助剤 (酸性剤) 」が 複数添加されています。
この助剤は、重曹分解を促進する作用を持ちます。
「ベーキングパウダー」は、重曹時に起こる「生地の色」の調整も行われます。
助剤について
成 分 | 成 分 の 機 能 | 例 |
---|---|---|
助 剤( 酸性剤 ) |
重曹(ガス発生剤) に作用して、分解のスピードやガスの発生開始温度などを調整する。 |
クエン酸、酒石酸、第一リン酸カルシュウム、ピロリン酸カルシウムなど |
「ベーキングパウダー」の分類
ベーキングパウダーには、主成分の「炭酸水素ナトリウム」の他に、数種類の「助剤」が配合されています。
この「助剤」の選び方によって、「ベーキングパウダー」は、「速効型」・「持続型」・「遅効型」のグループに分類されます。
★「ベーキングパウダー」の分類
速 攻 型 | 持 続 型 | 遅 攻 型 |
---|---|---|
比較的低い温度で、多量のガスを発生させます。 | 広範囲の温度で、持続的に多量のガスを発生させます。 | オーブンの比較的高い温度になって初めて、多量のガスをを発生させます。 |
「ベーキングパウダー」3つの分類
@ 速効型ベーキングパウダー
比較的低い温度からガスが発生し始めます。反応の高い酸化剤を多めに配合した「ベーキングパウダー」です。
加熱温度が100℃を超えない蒸かし菓子や、生地を室温で少し膨らませておきたいお菓子の利用されます。
A 持続型ベーキングパウダー
速効性と遅効性を、バランスよく組み合わせ、比較的広い温度範囲で持続的にガスが発生するよう作られました。
バターケーキなどに 利用されます。
B 遅効型ベーキングパウダー
オーブンの中など比較的高い温度で多量のガスが発生し始めます。反応性のやや低い酸性剤を多めに配合した「ベーキングパウダー」です。
高温で焼き上げたいお菓子などに利用されます。
「生地の色」の調整
* 助剤の配合によって、「ガスの発生温度」の調整の他、最終的な「生地の色」の調整も行われています。
例 )小麦のフラボノイド色素は「pH」によって色が変わります。
蒸かし饅頭のように白く仕上げたいお菓子は、最終的に生地が「酸性」になるようにします。
逆に、焼き色を強く付けたいお菓子は、「アルカリ性」に仕上がるよう調整されています。
まとめ
1、「ベーキングパウダー」の主成分は「炭酸水素ナトリウム (重曹) 」です。
2、「ベーキングパウダー」は、重曹のガス発生反応をコントロールするため「助剤」が複数添加されています。
3、「助剤」は、重曹分解を促進する作用を持ってます。
4、「ベーキングパウダー」は、「重曹」時に起こる「生地の色」の調整も行われます。
5、「ベーキングパウダー」は、「速効型」・「持続型」・「遅効型」の 3つに分類されます。
6、「生地の色」の調整も行われています。
以上、参考にしていただけたら幸いです。