小麦粉を混ぜるとき粘弾性に注意
お饅頭類を作り終わった後、すぐに硬くなってしまうことはありませんか?
もしかすると、「 粘弾性 ( ゴムのように固くなる現象 ) 」 の強い生地になっている恐れがあります。
ほとんどの和菓子は、粘弾性の強い生地にしてしまうと、仕上がった作品が すぐに硬くなり美味しさが半減してしまいます。
今回は、お饅頭類などを作る際、小麦粉を混ぜる時の注意点について 説明していきたいと思います。
お饅頭を作る際、粘弾性の強い生地に しない方法
1、生地を混ぜ合わせる時、生地と薄力粉の温度が冷えているか確かめてください。
理由)あたたかい状態で生地と薄力粉を混ぜ合わせると、粘弾性が出てしまい、仕上がってまもなくゴムのように固くなっていきます。
*手早く混ぜたら、すぐに冷蔵庫または冷凍庫などで30分〜1時間ほど寝かせたのち、餡を包み始めたほうが良いです。
2、薄力粉を入れ混ぜ合わせ終わった時、生地が固くなってしまわないこと。
理由)混ぜ合わせ終わった直後 生地が固くなってしまうと、出来上がりが固くなってしまいます。混ぜ合わせた際の固さは、耳たぶぐらいと覚えておくと良いです。
*冷蔵庫で冷やすと 冷えて少し締まる ( 固くなる ) ので、冷えてる間に包むのが大切です。
★ この段階で、粘弾性が出ているか確認するには、生地を人差し指で刺してみると良いです。戻ってこなければ粘弾性が出ていないです。
*もし戻ってくるようでしたら、上記の作業の何かが悪いので、見直してください。
3、お饅頭を蒸かすのに必要な器具は、2段式または 3段式の蒸かし器を使うと良いです。
*お饅頭を蒸かす蒸気は、強ければ強いほど良いです。
蒸かし方について
@ 最初に、フタをしたまま蒸気をあげておき、十分蒸気が強くなったのを確認してから 仕上がったお饅頭を上に乗せ素早くフタをしてください。
注意 )水がフタから落ちますので、素早く拭き取ったりして対処してください。
A 3段式を使う場合は、3〜5分蒸かしたのち、最初にかけておいた器具を持ち上げ、生のお饅頭の入った器具を下にかけます。
B 降ろすときは 同時におろさず、時間が来たら一番上のを先におろし、3〜5分経過したら火を止め降ろすようにします。
*強い蒸気で仕上げることにより、ふっくらとしたお饅頭が出来上がります。
砂糖の量による粘弾性への影響
生地を混ぜ合わせる際、砂糖の量によって(薄力粉を使っていても)粘弾性の強い生地になる可能性があります。
カステラやどら焼など、砂糖の量が比較的多い生地 | お饅頭類など、砂糖の量が比較的少ない生地 |
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小麦粉を生地に入れ混ぜる際、混ぜ合わせている時間が多少長くても軟らかくソフトな生地になりやすい | 小麦粉を生地に入れ混ぜる際、混ぜ合わせている時間を短く (手早く) しないと粘弾性が強くなる可能性あり |
粘弾性を防ぐ方法として
いずれにしても、生地を混ぜるときに気を使う点は、「 混ぜ合わせる材料が冷えているか 」、そして「生地と薄力粉を手早く混ぜる 」と いうことに気を付けることが重要だといえます。
冷えていれば、粘弾性の強い生地になりにくいので、覚えておくことをおすすめします。
以上、参考にしていただけたら幸いです。